剣盾S28にておろしぽんず(@orosiPonzupoke)さんが以下の構築を使用。
メンバーシップ限定配信にて様々な並びを試している際に興味を持って頂き、構築の原案とコンセプト、立ち回り等を伝えた。
コンセプトは「匿名性の高いポケモンで相手視点でのみ択を発生させ、上振れを押し付ける」。
・構築経緯
カイオーガの安定行動による上振れ性能、相手にダイマックスを強いる圧力に注目。ダイマックスを主軸としないカイオーガには拘りスカーフを持たせることが一般的であるが、潮吹きという技には追加効果が無く、上振れ性能を潰しているように感じた。
考察の過程で突撃チョッキ持ちのCSカイオーガはザシアンと組ませることで相手にだけダイマックスを強いる展開を多く作れ、雷や冷凍ビーム等の上振れ技を安定択として撃てることに気が付いた。
この並びが強いと確信したダメージ計算は以下であり、計算結果は雷+EF雷+巨獣斬の合算ダメージを示している。
ざっくり説明するとH191までのカイオーガであればダイマックス+突撃チョッキを持たれていても89%で倒せる(麻痺急所非考慮)。
初手でこちらのカイオーガと相手のカイオーガが対面した際、こちらは相手のカイオーガの型が何であれ雷を選択することが安定択となる。
準速まで引き上げたカイオーガは相手視点で、相手の特性が速く発動した場合は「硬いチョッキ」に見え、こちらの方が速い場合は「速い拘りスカーフ」に見えるので、一方的にダイマックスを強いりながらこちらのみ情報アドバンテージを得られる。
一方的にダイマックスを強いることの一番強い点は、こちらは雷を2回撃つことで51%で麻痺させることが出来るが、相手視点の上振れ要素はダイサンダーを急所に当てることのみでありながら、火力アップアイテムを持っていないカイオーガの攻撃でこちらの突撃チョッキカイオーガが1発で倒されることはないので、相手視点では上振れ要素が実質存在しないのである。
何百戦と対戦を行うランクマッチでは、安定行動による上振れ要素が間違いなく勝率に繋がると考えた。
相手にダイマックス権を使わせた後の詰め筋として3匹目にはアッキサンダーを採用した。
剣舞ザシアンが増えていることで一般的には評価が下がっているポケモンではあるが、正しい使い方をすれば上振れ要素の塊の詰ませポケモンだと考えている。
ここまでが構築の軸であり、原案としては以下の並びと使い方をおろしぽんずさんに伝え、「珠アタッカーは匿名性が高ければ(≒選出段階でサンダーの珠を警戒させられれば)変えてもいいと思う」と伝えた。
原案
変更点としては、最終日付近に増えたホウオウ+オーガ受けサイクルを崩すために珠アタッカーを霊獣ランドロスに、ザシアン+黒バドレックスの並びを誤魔化すために襷メタモンを採用したとのことだ。
本人から「メタモンを採用したことでカイオーガのスカーフを切られやすいので違ったかも」と後日伺った。
(細かい技変更もあるがここでは触れないものとする)
カバルドン 212(228)-132-180(204)-x-102(76)-67
ザシアン 195(220)-242(236)-136(4)-x-136(4)-174(44)
カイオーガ 175-x-111(4)-222(252)-160-142(252)
サンダー 197(252)-x-150(252)-145-110-(121)
ランドロス 165(4)-216(252)-110-x-100-143(252)
メタモン 155(252)-x-x-x-74-47
・雑感
元々は自分が使う予定でカイオーガ+ザシアンを考えていましたが、途中でゼルネアスを使いたい欲が高くなり、完成度は高いと感じていたものの手放しました。
そのことをメンバーシップ限定のランクマッチ配信で話すとおろしぽんずさんが興味を持ってくれたので、ある意味構築を託すという形になりました。
正直原案でボロ負けしたら立場が無いなと少し怖くもありましたが、原案を使って1日で1800から2000付近まで上げ、最終日に改善を加えて最終22位まで勝ってくれたので自分のことのように嬉しく思います。
S27でもメンバーシップ限定配信で使った構築を真似して使った人がレート2000を達成していたり、ある程度再現性の高い構築は組めているのかなと自信に繋がりました。