S11最終98位 2113 匿名ハバタクカミ

構築のコンセプトは「初手のアドバンテージ」。初手で出し負けないポケモンを探し続け、襷ウーラオスカイリュー等を試したがどうしてもケア出来ない裏目が残ってしまった。そこで「何をしてくるか分からないハバタクカミ」であれば相手視点で甘えた行動が出来ないことに気が付き、その1ターンでアドバンテージを勝ち取り逃げ切ることを意識した。「個性の無い並び」で再戦での一点読みも出来るだけケア。

偶然ではあるが、前回記事に引き続き今回も相手の初手ウーラオスをカモる並びとなった。ウーラオスの水流連打は「確定急所なためダメージが伸びず追加効果もない」のでもしかしたら今の環境で一番カモりやすいのかもしれない。

 

・レンタル

youtu.be

・構築経緯

出来るだけ択を生まずに運負けしにくいポケモンとして最初は気合の襷を持ったウーラオスを初手に出すことから考えた。このポケモンはパオジアンに氷柱落としを撃たれにくく、ハバタクカミが電磁波を撃ってきたとしても麻痺さえしなければ数的有利から展開を進めやすい。

しかし考えることは多くの人が同じで、初手でウーラオスミラーが起きた場合はインファイトの同速負けゲーになってしまったり、それを避けるために交代をしても拘りアイテム蜻蛉返りからのハバタクカミ展開の餌食になってしまうこと、そもそも初手ガチグマを無視したパンチグローブ型に負けてしまう等の無視出来ない裏目が多く没となる。

他にも色々試したが省略すると最終的に「初手HB電磁波ハバタクカミがブーストエナジーバレしていなければ強い」とういうことに気が付いた。

 

・個別解説

採用順に解説し、努力値調整意図については優先度が高い順に記載する。

146(124)-x-107(252)-155-155-189(132+)@ゴツゴツメット

みずテラスタル

ムーンフォース 祟り目 電磁波 挑発

HB

A200ウーラオスの水流連打99%耐え

出来るだけ高く

S

最速トドロクツキ抜き

準速パオジアン抜きの188にしていたら素早さ種族値を知らない初手鉢巻きトドロクツキに非テラス叩き落とすを撃たれまくったため上げた

C

大体の耐久振りウーラオスゴツゴツメット3回+ムーンフォースで倒す

(拘りスカーフ+みずテラスタル想定)

 

匿名性の鬼。相手に展開をさせず、自分の展開だけを通す。

こちらのガチグマが誘うカイリューやウーラオス、オーガポンに対してかなり有利を取れる型。アイテムが見えないハバタクカミに対して交代という選択が非常に脆く、ある程度以上の対面性能があるポケモンには交代をさせないため電磁波が通る。電磁波を無効にする地面枠ではハバタクカミの拘り眼鏡を受けられない。

特にサイクル構築は初手の拘りスカーフウーラオスのみずテラス水流連打でアイテム不明のハバタクカミを倒す動きがテンプレ化しており、その動きにこちらもテラスタルを合わせることで一方的に数的有利を取れる。ジャポの実ではダメージが足りずこの動きに対応出来ないためゴツゴツメットを採用した。

チオンジェン+ドヒドイデのような並びはドヒドイデしかハバタクカミ受けがいないことも多く、挑発+ゴツゴツメットドヒドイデを削りムーンフォースを撃つことで相手に1匹を切らせることも出来る。これもゴツゴツメットにしか出来ない。

 

ハバタクカミの裏にはウーラオスやオーガポン、カイリューのようなステルスロックが刺さってしまうポケモンを置くことが多いがその点も高速からの挑発でケアが出来ている。特にコノヨザルに対しては挑発→電磁波でテラスを使わせながら裏の圏内に入れ、命懸け無効が偉い。

 

初手に耐久振りのハバタクカミを出して電磁波を撃つ動きに関してはかなり否定的な考えであったが、一番選出されやすいウーラオスには電磁波を絡めずに対面処理が出来ること、ブーストエナジーと違い交代をしても損をしにくいこと、相手視点で拘りアイテムや気合の襷を切れないこと等を考えると使用感はかなり良かった。

183(220)-165(76+)-124(156)-x-117(4)-137(52)@お面

ツタこんぼう ウッドホーン 電光石火 剣の舞

HB

A200ウーラオスのグローブ水流連打+アクアジェット耐え

A200テラスタル水流連打耐え

S

準速サーフゴー抜き

A

余り 効率の良い11n

 

高い対面性能を持っていながら崩し枠にもなれること、相手のハバタクカミのブーストエナジーが見えていれば耐性を活かして後投げが出来ることを高く評価して採用した。

ハバタクカミとオーガポンはどちらもテラスタルに依存しない型であるが、どちらもテラスタルをすることでケア出来る範囲が大幅に広がるため並びとしての相性がかなり良い。

素早さを少し遅く設定しているためミラーに弱いようにも思えるが、こちらのハバタクカミが相手のオーガポンに麻痺を入れやすいため遅いことを不便に感じたことはなかった。

調整は振り直すのが面倒だったためくろもち君が使っていたものを流用した。いや、パクった。

175-200(252+)-121(4)-x-80-149(252)@気合の襷

インファイト 水流連打 アイススピナー アクアジェット

フェアリーテラスタル

AS

振り切り

ミラー意識のS244振りも試したがパーティーの性質上2匹目以降に展開することが多く、削れた状態で相手のウーラオスと対面すると一方的に不利になりやすかった

 

特筆すべきことも無いがオーガポンと並びの相性が良い襷枠であり、ハバタクカミの甘えるにも耐性がある。

氷技はカイリューの羽休め連打等にリスクを与えられる冷凍パンチが好みではあるが、インファイト+冷凍パンチではHBカイリューに対して非常に怪しい乱数なためダメージ意識でアイススピナーを採用。

 

ラスタルは後発カイリューのスケイルショット展開を咎められるようにフェアリーを採用した。途中までゴーストで使っていたが後発のノーマルカイリューはそもそもキツくないこと、スケイルショット型に対しても運が悪くない限りは負けないがテラスタルが余った時に安定択を取れるフェアリーが良いと判断した。

オーガポンとウーラオスは通常カイリューに強いとは言えないため、ウーラオスのアイススピナーでテラスタルを強要するかオーガポンで事前に剣の舞を積んでごり押せるように準備をしたい。

175(68)-202(236)-140(196)-x-121(4)-101(4)@拘り鉢巻き

逆鱗 アイアンヘッド 炎のパンチ 神速

ノーマルテラス

HB

A204カイリューのノーマルテラス+1しんそくをマルチスケイル込みで2耐え

【SVシングルシーズン8】壁レジエレキ入りマルチ展開【最終18位】 - 真昼の星

 

対面性能の高い強力な先制技持ちで、初手に出しても2匹目以降に出しても強い。たまに当たるハッサムをメタルコートに戻してあげるための炎のパンチ採用。

こちらのハバタクカミが相手のステルスロックを拒否出来るため裏に置き、マルチスケイルを盾にした強引な後出しから高火力を押し付けることも出来る。

初手に出した場合は弱点保険をケアした交代や電磁波を撃たれることが多く、拘り鉢巻きの火力で咎めそのまま試合を終わらせることも多かった。

HA振りではなく物理方面に寄せているのは相手のカイリューに対して投げる展開を多く想定しているため。特殊に対しての耐久は元々足りているので非常に使い勝手が良い。

自然と崩し枠になれることもポイント。

191(228)-x-116(4)-180(84+)-129(140)-111(52)@拘り眼鏡

ゴールドラッシュ シャドーボール 10万ボルト トリック

でんきテラスタル

HD

C205イーユイの等倍拘り眼鏡火炎放射を耐える

S

ミラーや中速を意識

C

余り

ラスタル+10万ボルトでドヒドイデを余裕を持って倒す

 

上記の対面駒4匹ではほぼ間違いなくドヒドイデが絡む受けサイクルに勝てないため電気テラス+拘り眼鏡で採用。拘り眼鏡や10万ボルトが見えるとドヒドイデが居座ってくれずに択になってしまう可能性があるので「サーフゴーの一手目がテラス10万ボルト」になることを意識する。

受け構築に対しての崩しだけを意識するならイーユイを採用した方が良いように思えるが、選出画面での圧力が高過ぎるが故に選出じゃんけんをしているだけになることも多く、それなら崩しの力を落としたとしても相手が想定しやすい動きをしてくれるサーフゴーの方が勝率を稼ぎやすいと判断した。パーティーに鋼がいないとこちらのカイリューの耐久型を切られてしまう懸念もあった。

 

220(252)-x-189(252+)-155-86(4)-72@食べ残し

ハイパーボイス 瞑想 欠伸 月の光

どくテラスタル

HB

クレセリアを越える圧倒的耐久

 

主に相手のカイリューへの切り返しや毒を絡めた低速サイクルへの崩しとして採用。

ここまで物理耐久に振ることでカイリューへの切り返し性能は素晴らしく、欠伸や瞑想を絡めることで起点にすることさえ出来た。

似たような役割のポケモンとしてカバルドンを採用していたこともあったが、自らが詰め筋になれない点や「ノーマルタイプがいる」という圧力で相手のハバタクカミがこちらの削れたハバタクカミにゴースト技や電磁波撃ってこないケースが多かったため、圧力としてもガチグマが優れていると判断した。

 

・選出

パターンが多過ぎるので柔軟に。

対面構築ミラーは

ハバタクカミ オーガポン ウーラオス カイリューから4匹が多い

 

・雑感

最終日付近に初手置きポケモンをウーラオスからハバタクカミに変更したため細かいところで改善出来そうな箇所が見受けられるが、コンセプトを通すという意味ではある程度は形になった。

ハバタクカミの情報がかなり大切な並びなので出来るだけ「個性の無い並び」にすることで再戦での型バレ読みを避ける努力をした。気が付いている人はいたかもしれないが露骨な読み行動はされなかったのでこの試みも成功だったと思う。

今月はかなり久しぶりに2ロム体制で上を目指したが、「負けてももう1ロムある」という慢心であまり集中して対戦出来なかったのでこの点はかなり反省。