S5 グッドスタッフ 葉桜オフベスト32 レート2000↑

この構築のベースを4/15開催の葉桜オフで使用し、更に調整したものをポケモンSVシーズン5にて使用した。最終日に1900スタートのロムで2000↑付近まではサクサク超えられたが、そこから3時間程下振れが続いたため萎えて終了。冷静に振り返れば地割れの拒絶が出来ていなかったり反省点も多いため当然の結果。



・コンセプト

サイクルも出来る対面構築

 

・構築経緯

準伝解禁の環境が始まってすぐにパオジアンの火力や一貫性、安定行動に付随する運勝ち要素に注目し、間違いなく環境トップになると考えた。その上で「パオジアンに勝てるパオジアンを使えば勝てる」とも考えたため、まず汎用性を落とさないパオジアンの型の開拓からスタート。気合の襷を持ったフェアリーテラスまではすぐに決まり葉桜オフで使用。

当時の構築は対面的な動きに寄せ過ぎていたため、最終的なコンセプトとしてサイクル要素も掲げた。

 

・個別解説

採用順に解説し、努力値調整意図については優先度が高い順に記載する。

155-189(252)-109(68)-x-85-179(188)@気合の襷

フェアリーテラスタル

氷柱落とし 嚙み砕く テラバースト 氷の礫

S

フェアリーテラスタルによりミラーで重要ではないため最速テツノドクガ抜き

副産物として初手ミラーの耐久振り個体の判別が可能なことがある

A

火力意識で振り切り 

氷の礫+後述のハバタクカミのムーンフォースで131-81テツノツツミを87.1%で倒す

HB

余り

131ディンルーの地震を約90%で2耐え

 

フェアリーテラスタルのパオジアンが絶対に強いと信じて環境初期から使い続けた。

テツノカイナのような格闘タイプに対して相手目線ではテラスタルを切ることに価値が薄いターンに大きな削りを入れられることも評価が高い。

ラスタルに依存せずとも戦えるため性能を疑うことはなかった。

甘えるを持ったハバタクカミやミラーに対して能動的に攻撃をしたいため氷の礫を採用。展開が予想しやすい点も良い。

131(4)-54-103(220)-175(156)-156(4)-188(124)@ブーストエナジー

炎テラスタル

ムーンフォース マジカルフレイム 痛み分け 甘える

HB

204カイリューの鉢巻き地震耐え

C

氷の礫+ムーンフォースで131-81テツノツツミに対して乱数の効率が良いライン

S

余り

HBSをギリギリまで切り詰めることにより最速以外のミラーで負けないように

 

型としてはよくいる甘える持ちのハバタクカミであるが、ミラーで素早さに自信があるだけで立ち回りの幅が大きく広がるためかなり重要視した。

痛み分けを軸として戦う関係上Cの高さは重要ではないためテツノツツミに対して最低限の仕事を出来るラインまで下げた。アンコールを考えるとパオジアンが氷の礫を選択するかは怪しいがこのラインだけは欲しかった。

結果として最速瞑想以外には素早さで負けず、ブーストエナジー持ちの速い個体はパオジアンの氷の礫で判別出来ることも多いため非常に立ち回りやすかった。

191(244)-58-111(204)-155-125-140(60)@厚底ブーツ

炎の舞 鬼火 蝶の舞 朝の陽ざし

水テラスタル

S

準速セグレイブ抜き

ミラーは138が多いと予想して負けないように

HB

余り

ミラーで積み合ったを意識してHPを高く

(6積み展開は速い方が有利なため)

 

鬼火と合わせて環境に多いパオジアンや各種カイリュー、サーフゴーやハバタクカミ等のように物理特殊を問わず広範囲を起点にして積んでいける。

構築全体としてステルスロックを誘いやすいが、パオジアンを初手に出して裏に厚底ブーツウルガモスを置くことで相手がステルスロックを撒いた場合は実質そのターンが無駄になる。

相手に積まれてからの展開を切り返せる耐久は無いのでハバタクカミの甘えるやマジカルフレイムから展開することも多い。

水テラスタルはパオジアンやイルカマン、そしてテツノドクガやミラーで炎技を撃ち合う展開を意識している。フェアリーではテツノドクガを起点に出来ない。

詳しくは後述するがウルガモスは汎用性が高い代わりに耐久ポケモンへの遂行速度が遅い。そのため最終日付近に爆増した突撃チョッキ持ちのディンルーに地割れを連打されることも多く、実力が絡まない大きな負け筋を採用率が高いポケモンに対して残してしまったのは構築の欠陥であった。

167(4)-204(252)-115-101-120-132(252)@鋭い嘴

飛行テラスタル

テラバースト じしん アクアジェット アンコール

S

甘えたミラーで負けないように振り切り

A

ディンルーやヘイラッシャ意識で振り切り

 

パオジアンはフェアリーテラバーストでコノヨザルと撃ち合えるとは言えHB個体や気合の襷を考慮すると積極的に行うべき選択ではない。

そのためコノヨザルを含むステルスロック展開に強く、汎用性も高いアンコール持ちのアタッカー型カイリューに注目した。

先制技は神速が採用されることが多いがアクアジェットにすることでコノヨザルの行動を大きく制限出来る。ステルスロックから入ってくる気合の襷持ちに対してマルチスケイルが残るのは大きな利点だ。

採用当初は初手置きばかりしていたが後発から出しても強いことに気が付きプレイングの幅が大きく広がった。相手の補助技に対して投げてアンコールをすることで耐久型を連想させ、次のターンの交代にテラバーストを合わせる動きも強い。

231(4)-131(4)-187(196)-x-122(172)-82(132)@たべのこし

水テラスタル

地震 岩石封じ 挑発 ステルスロック

S

S-1状態の実数値123まで抜き

以下余り振り分け

最大効率にせずとも必要な耐久値は確保しているため、テツノカイナのドレインパンチやチオンジェンのギガドレイン意識でHPには厚く振っていない

HB

204カイリューの鉢巻き飛行テラバースト2耐え

同上のアイテム無しテラバースト3耐え

HD

205ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐えをテラス時2耐え

 

ここまでの3匹ではセグレイブが明らかに重いためステルスロック展開も殴り合いも出来る水テラスのディンルーを採用した。水テラスであれば初手のセグレイブと殴り合うことも可能で、後発に置かれてもステルスロックで削りを入れられる。

ディンルーを使う上で一番障壁になるのは初手に出されるカイリューだと考えたので安定行動で対処出来るようにした。主に取られる行動としては①各種アイテムのテラバースト+アンコール②ほのおのうず+アンコールだと考えたので、①であれば岩石封じから相手を削りながらステルスロック展開、②であれば岩石封じからの挑発で一方的に倒せるようにした。

オボンの実がなくとも欲しい耐久ラインは確保出来たので場持ちが良い食べ残しを持たせた。厚底ブーツウルガモスと合わせてステルスロックを実質無力化しながらサイクル戦を行える。

カタストロフィを採用していない弊害として相手のディンルーへの遂行が遅いため気を付ける必要がある。オボンの実と突撃チョッキ型のどちらに対してもウルガモスの鬼火と合わせたサイクルで倒し切れるプランであったが、先述したように地割れディンルー爆増のあおりを受けて勝率を稼げない原因となってしまった。

175(100)-58-116(4)-178(196)-114(20)-140(188)@拘り眼鏡

悪テラスタル

ゴールドラッシュ シャドーボール サイコショック トリック

S

準速セグレイブ抜き

ミラー意識

HD

187ハバタクカミのシャドーボール耐え

C

余り

突撃チョッキ持ちの207セグレイブまでステルスロック+ゴールドラッシュで倒せる

 

素早さラインを高めることでセグレイブ+ヘイラッシャに対してステルスロック+眼鏡サーフゴーが刺さることに気が付き採用。ニンフィアが絡むような低速サイクルへの崩しも行える。

相手のサーフゴーや火力の無いハバタクカミに対して後出しから崩せる点も評価が高く、貴重な宿り木の種の一貫を切る枠でもある。

ラスタルが悪タイプなのはパオジアンやハバタクカミの弱点技に対して耐えるためのHPハードルを下げるため。

命中安定で固められる上に選出画面にいるだけで圧力を与えられるので採用することに意味があるポケモンだと再認識した。

 

・選出

・対面構築ミラー

パオジアン+ハバタクカミ+ウルガモス

ミミッキュ入りに対してはパオジアン残しが重要になる展開も多い。出来るだけ残数を減らさない。

ステルスロック展開(主にコノヨザル)

カイリュー+ウルガモス+1

初手カイリュー+ウルガモスで展開を無力化した時に倒せない相手に合わせてラストを選ぶ。

・低~中速サイクル

ディンルー+サーフゴー(カイリュー)

ハバタクカミ以外ならなんでも出せるしなんならハバタクカミも出せる。ディンルーの挑発が結構大事。特にキョジオーン。

 

全体的に柔軟に出せる。ウルガモスの鬼火でディンルーをめちゃくちゃ硬くする展開もある。

 

・雑感

S5は最初から自分の中では真面目に取り組んだつもりではあったが、シーズン中盤までに構築の軸がまとまってしまった悪影響で終盤まであまりこの構築を回さなかったのが仇となり、終盤の地割れディンルーの大幅な増加に気が付けなかった。ヘイラッシャの地割れは勿論ケアして組んだが、ディンルーに地割れの枠は無いと高を括ってしまったのが最大の反省点。

特に他に強い選択肢があるにも関わらず地割れを即決してくるようプレイヤーはレートが高くないことが多いため、自分のレートが2000より上でそのようなプレイヤーに無条件で負けてしまう高い確率が残っている構築は勝ち切れなくて当然である。