S3 最終62位 パルデアフェスタ優勝 影踏みセグラッシャ

ポケモンSVシーズン3にて以下の並びを使用し最終62位だった。最終日前日に5000位だったロム1本でここまで上げられたので対策されている並びではあるがまだまだ現役だと感じる。

ほぼ同じ構築でパルデアフェスタという153チーム規模の大会も優勝し、修正を加えたものを最終日に使用した。

構築のコンセプトは「有利対面高火力技ぶっぱ爽快

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・構築経緯

今シーズンは前シーズンのように匿名性の高いカイリューやサーフゴーを並べるよりも、役割のはっきりした高火力のポケモンで1ターンの価値を上げた方が勝ちやすいと判断してセグレイブとハバタクカミを中心に構築した。

9世代では交代という選択が脆く不安定であると考えているため受け寄りのポケモンは極力採用せず、一度場に出してしまえば欠伸を絡めたプレイングで不利対面がほとんどないヘイラッシャをクッション役として採用した。

補完枠は環境に合わせて変化させたが、ゴチルゼルだけは初期に採用してから最後まで残り続けた。このポケモンが選出画面にいることで相手視点では受けポケモン2匹の選出が難しく、受け1匹の選出であればゴチルゼルを出さずとも崩しを行える。(詳細は後述)

 

・個別解説

努力値調整意図については優先順位が高い順に記載する。

207(132)-216(252↑)-112-x-106-123(124)@突撃チョッキ

熱交換 地面テラス

氷柱針 巨剣突撃 地震 氷の礫

A

ヘイラッシャや水ロトムへの巨剣突撃や、ガブリアスへの氷の礫の乱数意識で振り切り

S

準速キノガッサ抜き

HP

余り

不特定多数の組み合わせを耐えるために可能な限り高く

(テラス後にステルスロック+ハバタクカミのテラス眼鏡ムーンフォース耐え等)

 

パルデアの王。

ほぼ全ての構築に選出が出来る程に単体のポテンシャルが高い地面テラス+突撃チョッキで採用した。シーズンの終盤までは気合の襷を持たせていたが、蜻蛉返りを覚えたテツノドクガやアーマーガアの増加により変更を余儀なくされた。

電気テラスによる崩し性能も魅力的ではあったが、セグレイブミラーで弱いことや、セグレイブの本質は有利対面での巨剣突撃だと信じて疑わなかったためタイプ受けサイクルへの崩しは他のポケモンで行うことにした。

このポケモンの対面性能のおかげで選出からプレイングまで想定通りに動かせる試合が多く、特性の熱交換と地面テラスによる状態異常耐性も相まって不快な負けが減らせることも精神衛生上とても良い。

131(4)-54-75-187(252)-155-205(252↑)@拘り眼鏡

古代活性 フェアリーテラス 

ムーンフォース シャドーボール マジカルフレイム サイコショック

C

テラス後ムーンフォースで157-127水ロトムを確定1発

S

ミラー意識

 

セグレイブと攻めの相性補完が良く、テラスタルを使用しなくて高火力を出せる特殊ポケモンとして採用した。

当初はセグレイブの氷の礫を通すための崩し枠としての採用であったが、シーズン終盤のハバタクカミのトレンドが素早さを削った耐久振り+ブーストエナジーによるS上昇のスイーパー型であったため、1度ヘイラッシャの欠伸で流してしまえば拘りスカーフを持たずともこちらのハバタクカミが通る展開も多いと考えて火力を重視した。

このポケモンが真価を発揮するのは「何をされても1匹倒せる状況」を作り出した時だと考えているので、試合の序盤ではあまり使わずに中盤以降にヘイラッシャで対面操作を行ってから展開することが多かった。

サイコショックは滅びの歌と選択だが、終盤のテツノドクガの数が無視出来ないと判断した。

241(124)-121(4)-165(116↑)-x-116(244)-58(20)@食べ残し

天然 炎テラス

アクアブレイク 地割れ 守る 欠伸

D

C187ハバタクカミのテラス眼鏡ムーンフォースの乱数がズレないライン

HB

効率が良いところで可能な限り高く

S

ミラー意識

 

セグレイブやハバタクカミが作ったアドバンテージを欠伸+守るで損なわず、クッションとして補完枠を必要とせずに1匹で完結していることが非常に魅力的であったため採用した。

元々物理耐久は過剰なほど高いため安定感を求めて特殊耐久に厚く振った。これによりハバタクカミやロトムへの安定感が格段に上がり、HPが半分未満でもテラスタルを絡めればテラス眼鏡ムーンフォースを耐えて欠伸+守ると動くことで相手視点では見えない勝ち筋を生み出せる。初期に炎テラスタルで採用してから最後までテラスタルは炎が最強だと疑わなかった。なぜ少ないのかが分からない。

アクアブレイクを採用した理由はウェーブタックルでも火力が足りないため。確定数が変わらないなら反動が無いアクアブレイクの方が優秀で、なにより攻撃ターン+守ったターンで2度も食べ残しを稼げることが優秀であった。唯一テツノドクガに対してはアクアブレイクでは火力が足りずに乱数勝負になってしまうが、それでもこちらが有利乱数なので眠りターンと合わせた勝率を加味すれば問題ではなかった。

欠伸+守る+アクアブレイクでヘイラッシャとしては完結しているため最後の枠には地割れを採用した。崩しはセグレイブとハバタクカミの超火力で行えるため「地割れを撃つことで勝率を下げないか」を強く意識して立ち回った。あまり使わないのであれば「ジバコイル等に撃てる地震の方がいいのでは」と考えたこともあるが、ヘイラッシャ入りの構築ミラーではお互いにヘイラッシャが残ることが多く、この展開では地割れが無いヘイラッシャでは絶対に勝てないので必要である。

175(236)-54-158(228↑)-115-130-91(44)@拘りスカーフ

影踏み 飛行テラス

サイコキネシス 眠る トリック 甘える

S

トリック後にS60までのヘイラッシャを抜けるように(目安)

HB

余り

 

世間的にはなぜか嫌われているが個人的にはかなり評価が高いポケモン。主に低速が多い受け構築対策として採用した。

9世代のゴチルゼルはコスモパワーを使えなくなってしまったためTOD特化の構成とした。低速の受けポケモンにトリックを入れ、甘えるや眠るでターンを稼ぎ最終ターンにサイコキネシスで倒すことで勝利を目指す。

PP切れの悪あがきで起点回避をしてくる相手には、再度トリックを入れて相手の拘りを解除してからまたトリックをすることで悪あがきを解除させられるゴチルゼルを使う上で必須テクニックだ。

これは副産物として後で気が付いたことだが、相手視点ではこちらのパーティーゴチルゼルがいることで受け2枚選出を極端に避けている傾向があった。例としてはアーマーガアは選出されるがドオーは出されず、キョジオーンに至っては1度も選出をされなかった。そのため当初はドヒドイデ+クレベース+ハピナスのような構築にしか出さない予定での採用であったが、このポケモンの選出圧力によってサイクル構築への崩しが他のポケモンで容易に行えたように感じる。キョジオーン入り構築が相手の隠密マント枠を引き摺り出して弱い選出をさせることに近い。

149-200(252+)-110-141(4)-72-168(252)@気合の襷

インファイト 叩き落とす 10万ボルト 影撃ち

クォークチャージ 電気テラス

 

セグレイブではアーマーガア絡みのタイプ受けサイクルを崩せないため採用した。

インファイト+叩き落とす+影撃ちでほとんどの相手に対して攻撃範囲が解決しており、補助技を含んだ匿名性の高さから相手に甘えた選択を取らせない点が優秀であった。

受け出しに来たアーマーガアにHPを維持させないために10万ボルトを採用し、稀にいるHD型に受け切られないように電気テラスとした。

叩き落とすはヘイラッシャの食べ残しを叩いて守るリスクを与えられるようになったり、かなりの情報アドバンテージを得られるためこの技を強く使えるテツノブジンは対面構築に必須級であった。

171(124)-67-100(156)-182(44+)-131(4)-153(180)@ブーストエナジー

炎の舞 エナジーボール マジカルシャイン ニトロチャージ

クォークチャージ 草テラス

うわっき調整

エナジードグガ|うわっきー|note

 

終盤までは隠密マントを持たせたウルガモスを採用していたが、アンコールカイリューの増加やゴチルゼルの圧力によってキョジオーン+受けの選出はされないということに気が付いたため、似たような役割で対面性能が高いテツノドクガに変更した。

結果的にはセグレイブ以外にもテツノカイナやカイリューなど、数値でごり押してくる相手に対して強く動かすことが難しかったため構築的に合ってなかったかなと感じた。

恐らくテツノドクガを採用するのであればこちらに拘り眼鏡を持たせて、ハバタクカミを撃ち分け出来るブーストエナジーにした方が綺麗に纏まる。

 

・選出

セグレイブ+ヘイラッシャ+1匹がほとんど

初手出しはセグレイブかテツノブジンが多いが、ハバタクカミを出す場合もたまにある。

タイプ受け構築にはテツノブジンを出したく、更に受けに寄った構築にはゴチルゼルを選出する。

 

・雑感

環境初期にセグレイブ+ヘイラッシャ+ハバタクカミを使い始めたが、徐々に明らかなメタ対象となっていると気が付き他の構築の可能性を模索し続けた。しかしどれもしっくり来ず、色々試している内に最終日前日にレートも2000から1800くらいまで落としてしまった。

「これでダメなら諦めよう」そう思って引っ張り出してきたセグカミラッシャがやはり手に馴染み、プレイング次第で対策を乗り越えられると信じ切れたことでなんとか最終2桁に残ることが出来た。

完全な準備不足であったため偶然得意な構築が噛み合っただけに過ぎず、結果には満足しているが過程には満足していない。

今月は対戦オフにも参加する予定なので反省を活かしたい。